滋賀の文化振興施策   4 基本的な視点

 文化創造の基本目標の実現に向けて取り組むための基本的な視点として、次の3点が重要だと考えます。

世代のつながりと地域のひろがりを大切にする視点

 私たちの暮らしは、湖国滋賀の風土の中で、先人たちの手で築き上げられてきたさまざまな生活文化の上に成り立っています。また、滋賀の未来は、私たちが日々繰り広げていく暮らしの中から生まれてきます。このように、滋賀固有の文化は、「過去→現在→未来」といった世代のつながり・連続性の中で培われ、人々の心や行動基準として定着していくものであり、時代の変化を受けて形を変え、新しい価値あるものに創造されていくと考えます。
 
 また、文化は、「個人→地域→世界」といった広がりの中で捉えることも大切です。私たちはさまざまな地域の人々と多様な関わりを持ち、異なる文化との出会いや交流を通して自分たちの伝統や文化に対する愛着や誇りを自覚し、相互に尊重し合うことによりこの地球にともに生きる市民としての認識を高めることになります。


滋賀の個性と魅力を活かす視点

 文化は、もともと個人の自由な行動や生活の中に芽生え、地域の風土や暮らしに溶け込み、人々の努力により長い時間をかけて創り出されるものであり、その地域ならではの特性を備えています。
 
 しかし、滋賀という地域の個性と魅力が県内外の人々に十分には知られていないことから、まず、県民自らが地域の特性にこだわり、その価値を再認識するとともに磨きをかける、といった視点が求められます。いわば地域の「たからもの」を見出す取り組みを通して、文化はより深みと厚みのあるものになっていきます。


地域にある多様な要素を大切にする視点

 県の内外において、まちづくりに成功している地域の多くに共通しているのは、多様な要素を受け入れる文化的土壌があるということです。異なるものそれぞれが互いに支え合い補完し合って、新しい豊かさが生み出されています。

  本県には、伝統と現代、内陸工業県としての顔や環境こだわり県としての顔、琵琶湖に代表される静的なたたずまいと街道筋ゆえの動的な賑わいなど、多様な要素が混在していますが、それぞれを大切にしながらうまく調和・融合させていくことが必要です。

琵琶湖西岸から見た朝日
琵琶湖西岸から見た朝日